I.S.K札幌インターナショナルスクール

キャリア教育、特別活動

【NEW】北海道大学・薬学部訪問/2.3.6年生

2023 年9月 28 日、北海道大学病院で消化器内科医をされている大野正芳先生(スクール2年生大野正翔君のお父様)のお計らいで、2・3・6年生が同大学の薬学部を訪問させていただきました。天使大学に続いて今年度二度目の体験となる大学訪問にスクール生達も「大学ってやっぱり広い。」「見たことのないものがいっぱいあって何かドキドキする。」といった印象を抱いていました。

学内に案内され、まずは薬学部スタッフの乙黒さんより、薬の歴史や種類、薬剤師の仕事内容などについての講義をしていただきました。薬は木や草だけではなく、石や貝、動物の糞などからも作られるといった事実に子ども達も驚きでした。また、1つの薬が出来上がるまでにかかる費用がおよそ 500 億円(ジェット機 1~2 台分!)、年月も 5~10 年近くかかるとのことです。また、薬剤師になるためには薬学の知識はもちろん、数学や統計学、言語学や法学などあらゆる知識が求められるということで、薬を作るためにはたくさんの勉強が必要ということ、逆に言えば、薬というものは、それだけたくさんの人の長年の労力と費用のもとで完成されているのだということを学ぶことができました。

大学らしく、スライドは全て英語表記。あるスクール生はスライド内容を十分に理解できなかったのが悔しかったらしく、「この英語の講義を、自分が大学生になるまでにはしっかりと理解できるよう英語を頑張って行きたい。」という決意表明もしていました。

まるで大学の講義さながらのお話をメモを取りながら真剣に聞くスクール生達。3Dプリンタで作ったという新型コロナウィルスの模型も見せてもらいました。

続いて大学構内の研究室を見学。薬の調剤に必要な道具などについて教えていただき、その後は何と!生薬のテイスティング(お薬の「試食」)という貴重な体験をさせていただきました。主に漢方系のお薬でやや辛いもの、比較的甘いものなど様々な味がありましたが、子ども達の一番人気(?)は「どくだみ茶」などの「お茶」だったようです。意外と飲みやすかったと評判でした!

研究室では色々な機械や道具を見せてもらいました。人気のお薬やお茶は何回も「おかわり」をした子も。

次に模擬薬局へ移動。スタッフの皆様のサポートで薬の調合や袋詰め、聴診器を使って脈拍や心音を聴いてみたり、様々な体験ができました。実際にワセリンなどの塗り薬を「お土産」としていただきました。グラム単位で粉薬の重さを量り、慎重に作業する子ども達は、まるで薬剤師の卵であるかのようでした。

薬局にて。色々な種類の薬を見せてもらった後は、実際に機器を使っての医療体験。模擬とは言え、子ども達は貴重な経験に、まるでなりきったかのように真剣に作業していました。すでに看護士の雰囲気がありますね。

最後に、大野先生が医療の仕事内容について、クイズなども交えて楽しく、分かりやすく説明してくださいました。一言で「医療」と言っても医者だけで全てのことができるわけではなく、看護士さん、理学療法士さん、作業療法士さん、社会福祉士さん、そして今回の薬剤師さんなど、たくさんの人達が「1つのチーム」となって人の命を救っていく、というお話でまとめられました。
どの組織も、そして我がスクールも同じであり、人のお役に立つためには自分1人だけの力ではなく、周りの人達の能力や考えを尊重し、助け合う必要があるとあらためて考えさせられました。
今回のキャリア教育も、大野先生が常駐されている医学部と、今回の薬学部との連携で実現したものであり、学内の結びつきの強さ、そして温かさを感じることができました。ありがとうございました。